この記事でやること
- スマホのシャッターを「足」で押せるようにする
- 電源を入れるだけでスマホとBluetooth自動接続
- 材料1000円以下、はんだ付け作業のみ
私はいつも撮影や作業中に手がふさがることが多いので、今回は「踏むだけで撮れる」ものを自作しました。
完成イメージ

- 足で踏める大きめスイッチ
- 上には何もないのでカメラの前に手を出さなくていい
- 一度ペアリングしたスマホなら、次回以降は電源ONですぐ使える
材料と費用の目安
| パーツ | 内容・例 | 参考価格 |
|---|---|---|
| Bluetoothモジュール | 100均やアリエクで売ってる https://amzn.to/43PcBN6 https://x.gd/qhFM0 | 400円 |
| フットスイッチ本体 | Amazonが確実だがアリエクでも販売 https://amzn.to/3Lut7ff | 400円(アリエク) |
| オルタネイトスイッチ | 秋月で入手 押すとONになる、もう一度押すとOFFになる https://akizukidenshi.com/catalog/g/g115968/ | 40円 |
| ボタン電池ホルダー | なくてもいいです、交換が便利 https://amzn.to/3WD6BmM | 50円 |
| 電源 | 3Vコイン電池 大体モジュールに付属しています | – |
ねじ回し、はんだ付け用品一式と、ホットボンドも使用します
仕組みの概要
今回のポイントはこの2つです。
- Bluetoothで「キーが押された」ことをスマホに送るだけなので、処理はすごくシンプル。
- 最初に1回だけペアリングしておけば、次からは電源を入れるだけでつながるように設定。
スマホ側では「音量ボタンでシャッターが切れる」設定にしておくとカメラアプリを選ばず使えて楽です。
配線・回路のイメージ

これは2台目を制作しているときの画像です
1台目で完成したものを使用し、今回の制作手順を作成しました
ポイント
- フットスイッチは「モーメンタリ」(押したときだけON)を使う
- スイッチが押されたらBluetoothモジュールに入力が行く
- 電源はオルタネイトスイッチ付きにして、使わないときは切れるようにする
実際の作り方
材料はこの4点

まずフットスイッチの底面にあるねじを外します

そのままでは蝶番が外れないので

先端を少し押すと落ちてきます

開けたところはこんな感じ
単純な作りですね、ほぼ筐体代でしょうか

スイッチにつながっているケーブルを穴から引き出します
スイッチ側と配線の接続を壊さないように慎重に抜きます

抜けました

Bluetoothスイッチの電池を抜きます

工具などは無しに簡単に外せます
ケースを分解して基板を取り出します


キーホルダーの穴のほうから開けると簡単です
基板が取り出せました
ケース側のボタンは1つでしたが、基板には2つボタンがついています
IOSとandroid用にボタンが分かれている商品もあるのですが、基板は使いまわされているようですね
この基板にはandroid版の基板に実装してあったコンデンサがついていませんでいた

ボタン電池ケースを観察し、+-を確認しておきます

Bluetooth基板の裏面にあるボタン電池用の端子を外します
まずは+側から

外れました

そして-も

外れました

ボタンを取り外すために、まずははんだを除去します

温めてボタンを外します
中華の基板は熱に弱く、ランドがめくれやすいので熱しすぎに注意

外れました

一応IPAで洗浄しておきます

次は電源用スライドスイッチを外します

外れたら一応洗浄

ボタンの接点を探します
私が使用した基板では画像の位置が接点でした

後で間違わないように印をつけておきます

電池ライン、ボタン、電源スイッチのランドに予備はんだをします



それぞれの配線を引き出します
なぜかAWG12を使っていますね、アホかな?
めちゃくちゃやりづらかったのでAWG24をお勧めします

ピンボケ少女はんだ中…



電源スイッチ以外は配線が引き出せました

ここでフットスイッチの接点を確認します
今回使用するのは白と赤のみです

配線が長いので切り詰めます
最終的に黒の被覆はスペースと取り回しの関係上外しました

被覆を剥きます
黒まで剝いてますね、黒は剥かなくていいです

だって、いらないので…(切断)

ボタン電池ケースの配線も切り詰めて被覆を剥いておきます
画像より短くてよかったです、がっつり詰めましょう

オルタネイトスイッチのピンはこの型だとここしか使いません
使わないピンは半田付けの時邪魔なので切っちゃいます

ボタンの配線を引き出します
さっきの印が役に立ちました
(ボタンの配線を引き出すのを忘れていたのは内緒)


基板のパターンが脆すぎてランドがめくれてしまったので、パターンを削り出したところにはんだ付けしていますがよしとします
300度でもめくれるなんて…

フットスイッチとボタンの配線を接続します

熱縮チューブがあると安心

そんな感じでどんどんつないでいきます

ボタン電池ケースの配線もつなぎます

そこまで完了したら、とりあえずフットスイッチをケースに戻します

オルタネイトスイッチと電源スイッチのラインを接続します
オルタネイトスイッチ側に予備はんだをするとはんだ付けしやすいです

元あったケーブル用の変な仕切りがあったのでニッパーで取り去りました
もともと配線が出ていた穴にオルタネイトスイッチを差し込みます

ホットボンドで固定します

基板と電池ケースをこのように配置します
配線が長くてめちゃめちゃですね、皆さんはもっと切り詰めましょう
動くのでなんでもいいです

ばねと蝶番を元通りに組み立てます
たぶん干渉しないはずです

最後にねじ留めをします

完成~

ペアリング手順(最初の1回だけ)
- フットスイッチの電源(オルタネイトスイッチ)を入れる
- スマホのBluetooth設定を開く
- 一覧に出てきたデバイス名をタップしてペアリング
- カメラアプリで「音量ボタンでシャッター」をONにする
これで次からは電源を入れるだけでつながるようになります。
実際の使い方
- 撮りたい場所にスマホを固定(スタンド・三脚)
- フットスイッチの電源を入れる
- 構図を決めて、足で踏むだけ
両手でハンダごてを持っているときや、料理の写真を撮影する際、ハンドメイドの作業の撮影等にすごく便利です。
まとめ
- 市販のBluetoothフットスイッチはかなり高い
- 自作なら手持ち線材+1,000円以下で作れる
- 一度ペアリングしておけば、電源ONですぐ撮れるので実用性高い
このブログではこういう「ちょっと生活が楽になる電子工作」も載せていくので、よかったら他の記事も見ていってね!
あと作ったらXでメンションしていただけるとめちゃくちゃ喜びます!お願い!

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